始まりの蟹は紅く

サガ「・・・・・・・・」
ムウ「むくれないでくださいよ」
サガ「むくれてなどいない！腹を立ててるだけだ！」
ムウ「同じですよ、それ・・・。トップじゃないからって子供じゃあるまいしよしてください」
サガ「私だって、老師だったら譲ろう！やっぱり年の功だし！しかし・・・



デスマスクがチーフスタッフってことだけは許せん！！！



何故、デスマスクがチーフなのか。



沙織「私に背いた罰です」←ニッコリ☆


サガ「罰でトップって、何か間違ってるだろ！」
シュラ「だな。中坊がタバコ吸って、自宅謹慎ってくらい何か間違ってるな」
ミロ「・・・・何が間違ってるんだ？」
シュラ「悪いことして休みもらえるなんて変だろ。反省なんかするわけない。やった！行かなくていいやラッキーってネトゲし放題に決まってる」
ミロ「ああっ！なるほどな！」
シュラ「こう言う場合、休みなしの一日八時間授業、放課後奉仕活動くらいやらないと、真面目な生徒が可哀相だ」
ミロ「確かに！そっちの方が数百倍嫌だ！」

















・・・・・・・あれ？




カミュ「アテナがなさったことと同じじゃないか？」
シュラ「・・・・・・・本当だな」

ムウ「というわけで、私達の意見は一致しましたので、これ以上の愚痴はやめてくださいね」
サガ「・・・・・・・・・・わかった。そこまでとなったら、私も腹を括ろう。影となって、デスマスクをサポートしようじゃないか」
アルデバラン「で、そのデスマスクなんだが・・・いないように見えるが」


はっ！？


シャカ「本当だ！！うざいくらいに存在感のある奴がいないことに気付かないとは！みんなの目は節穴ではないのかね！」
カノン「みんなの中にお前も入るからな。今日は集合は5：00のはずだろ？あいつのことだから寝坊してんじゃねえ？」
ムウ「あなた、よく来れましたね。デスマスクと飲み明かして遅刻ってパターンじゃないんですか」
カノン「ふっ、あのバカ兄貴のおかげだ。なあ、兄貴！」
サガ「もちろんだとも」
カノン「スニオン岬にまでぶっこんで俺が外に出ないようにしてくれたもんなあ！」
ムウ「それで微妙に唇の色が青いんですね。チーフがいないと、どうしようもないですね。聖衣修理してていいですか？」
サガ「のっけから脱線してどうする！！チーフがいなくてもやれる仕事はあるだろう？自分たちがどこのポジションにつくかとか、ローテーションの組み方とか、ユニフォームの配布とか・・・」


「おっす！」

遅刻したことを屁とも思わず、タバコの匂いをさせながらやってくるデスマスク。手には酒瓶と、ほっぺたには真っ赤な口紅のキスマーク。

デスマスク「バカ女神の言うこと聞かなきゃなんないと思ったら、無性に俗世間のこと満喫しておきたくってな！酒飲んでギャンブルして女の家に泊まったら、寝坊しちまったよ！悪かったな」




悪いよ。


ジャキン。


デスマスク「な、なんですか？皆さん、そのポーズは」





ぎゃぴーーーーーーーーっ！！



本日一番最初の仕事は、チーフスタッフ（デスマスク）をシバくことだった。



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