あなたの目標は？
サガ「一日の計は元旦にあり！！みんな、今年の目標はあるか！？」
形から入るのがダイスキーなサガ様の、そんな年明けの大一発。
ムウ「あなた、秋葉原の０時売りですか。元日になった途端、そんなことを言わないでください」
しかも、現在は教皇の間で、『二年越しの大宴会！』をやっている最中である。
シュラやデスマスクは酒を酌み交わし、顔が既に真っ赤。シャカ、アフロディーテは撃沈である。
サガ「いいではないか。計画は早めに立てた方がいいだろう？」
ムウ「少女誌の付録みたいな計画立てないでください。付録は締め切りが速いから、『昭和６４年３月発行』みたいな、タイムパラドックスなことが起きちゃうんですよ」
ちなみに、昭和６４年３月発行はシャレでなく実際に起こっている。
アイオロス「まぁまぁ、少女誌の付録なんて可愛いもんじゃないか。俺は『おともだち』とか『学習幼稚園』の方がキツイな。ホント、糊付けだの山おり谷おりとか難しくて・・・リアに作ってやるために何度徹夜したことか」
サガ「そう言えば、糊臭かった時期があったな」
アイオロス「しかも！ほとんどすぐぶっ壊しちゃうし！一日でボロボロにしたときは、兄さん泣いたぞ」
アイオリア「うっ・・・・け、けど、いつまでもとっておいたら、それはそれで泣いただろ、兄さん」
アイオロス「そりゃそうさ！気に入らないのかな〜って、俺の出来が悪かったのかな〜って心配になるし！」
ミロ「良い兄さんを持って幸せだな、アイオリア」
アイオリア「・・・ま、まあな」
ミロ「俺は、良い親友を持って幸せだ。俺の付録は全部カミュが作ってくれたんだぜ！！」
アイオロス「え、そうだったのか？」
カミュ「ああ・・・ミロの付録は、もう個性的とは言えないくらいメチャクチャだったから・・・」
カミュが若干、暗くなった。一体、どれくらいメチャクチャだったのだろう・・・。
ミロ「そう言えば、アルデバランもあまり付録作り上手じゃなかったよな」
アルデバラン「はは、俺はこの通り図体がでかいからな。付録が小さすぎて、細かい作業ができなかったんだよ」
ムウ「でも、私は好きでしたよ。あなたの人柄が良く現れていました」
アルデバラン「はは、お前に誉められると嬉しいよ。俺もお前の付録好きだったぞ」
ミロ「俺も！！１番作るの上手かったよな！！」
アイオロス「ムウは聖衣の修復師だからな。幼少の頃から手先が器用だったんだな」
ムウ「いいえ、違いますよ。私が付録作りが上手かったのは、シオンの分も作っていたからです」
サガ「・・・は？」
ムウ「あの人、ああみえて、子供だましみたいなものが大好きなんです。わざと３つ買ってきては、『付録作りも修行の一環だ』とか言って、私に全部作らせてたんです」
アイオロス「・・・３つ？１つはお前で、もう１つはシオンのだろう？あと１つは？」
ムウ「保存用です。褪色を防ぐ特別なケースの中に飾るんです。本当、今すぐにでも捨ててしまいたいくらいありますよ」
サガ「シオンにそんな趣味があったとは・・・知らなかったな」
ムウ「今年こそは、あの魔窟を掃除します。結局、去年もあそこの整理ができなかったんです」
サガ「お、それがムウの今年の目標だな！」
ムウ「不本意ながら。あ、貴鬼に修行の一環だと偽って掃除させるのもいいですね」
アイオリア「おい・・・それじゃ、シオンのやっている事と変わらんぞ」
カミュ「私も、掃除しなくては」
アルデバラン「え、カミュが？カミュはいつも宮を綺麗にしてるだろう？」
カミュ「私の宮でなくて、天蠍宮だ・・・。本当、放っておけないくらいに汚くて・・・」
アイオリア「別にカミュがやる必要はないだろう？いくら友達だからって」
カミュ「掃除しないと・・・ミロが私の宮にいすわることになるんだ。『俺の居場所がないから、しばらくいさせて』って言われて・・・２ヶ月居座られたことがある」
ミロ「いや〜、悪かったな！でも、すごく快適だったぜ、俺！」
カミュ「お前はな！！私はすごく不快だったぞ！！お前の分まで掃除洗濯料理までやって！！でないと、宝瓶宮までゴミっためになるんだからな。ロイヤルデモンローズの道ならぬ、ゴミの道だなんてたまったもんじゃない！」
ムウ「威力はありそうですね。私だったら、すぐさま引き返します」
アイオロス「そっか・・・ミロはそんなにカミュのところに入り浸ってるのか・・・」
ミロ「ダメなのか？」
アイオロス「いやっ！！俺もしようかなと思って」
ミロ「誰にだ？」
アイオロス「それはもちろん！！アイオリア、お前だ！！」
アイオリア「は！？俺！！？」
アイオロス「いつも別居状態だろう？兄さん頼られる事がなくて寂しくて。俺もアイオリアのために御飯とか掃除とかしたい！」
アイオリア「いや、大丈夫だから。一人で出来るし！」
アイオロス「付録作りもか？」
アイオリア「付録は・・・やったことないけど・・・付録だって出来るから！」
アイオロス「ふっ・・・一度もやったことのないお前が出来るのか？俺は、お前のために百以上作った手練れだぞ」
アイオリア「やってみせるさ！！兄さんよりも上手な付録作りを！」
アルデバラン「じゃあ、俺も参加させてくれ。図体が大きいから手先が不器用でも仕方ないと思っていたが、それは逃げていると同じことだ。俺もやる。一緒に頑張ろう」
アイオリア「ああ！じゃあ、朝一で、『おともだち』を買ってくる！」
ムウ「異様な光景だとは思いますけどね」
それでも、『めばえ』よりはマシだろう。
サガ「各々、今年の目標が出たようだな」
ムウ「あなたの目標がまだですよ。言い出しっぺなんですから、ちゃんと出してください」
ミロ「サガのことだから、風呂関連じゃないか？」
サガ「ふっ、そんなわけないだろう」
ムウ「おや、珍しいですね。風呂魔がそんなことを言うとは。じゃあ、何なんですか？」
サガ「今年の目標・・・それはだな・・・！！」
『お前らの始末書を一件でも減らす事だ！！！』
サガ「特にデスマスク！！昨年でどれだけ始末書を書いたと思う！！１万枚だぞ！！」
デスマスク「おお、すっげ！！キリ番！！」
サガ「すごくないわ！！シュラも巻き添えくって、始末書の常連だし！！」
シュラ「すまん・・・止める事が出来なくて・・・」
サガ「エコが叫ばれてるのに、この体たらく。まったく情けない！！」
デスマスク「じゃあ、全部ＳＤ化すればいいんじゃね？」
サガ「そういう問題じゃない！！始末書を書くようなことをしなければいいんだ！！」
デスマスク「でも、始末書を書くことは俺の生き甲斐っていうか・・・」
サガ「生き甲斐にするな、バカモノ！ええい、その腐りきった性根、私が叩き直してやる！！歯を食いしばれ！」
ムウ「ちょ・・・もしかして、あの人、実はかなり酔って・・・！！？」
ギャラクシアンエクスプロージョン！！！
ドゴオオオオンン！！！
酔いがまわり、力の加減ができない状態でのギャラクシアンエクスプロージョンは、予想以上の威力で教皇の間を破壊した。天井が崩れ落ち、眠っていて無防備だったアフロディーテとシャカは、全治二週間のケガを負うこととなった。正月の為、石材店などは全て休業しており、しばらくの間、悲惨な状態で放置することを余儀なくされた。
今年初めての始末書は、サガで始まることになったのであった。
あとがき
あけましておめでとうございます！！今年初めの小説は、黄金です！！
何かとほのぼのが多い青銅と違い、黄金はギャグです（笑）
だって、好きなんだもん★
私の今年の目標は、お菓子作りをもっと上手になる・・・かなあ？
仕事で作らないといけなくて、もっと上手になりたいのですよ。
作中の『昭和６４年３月発行』はホントです。私が知り合いからもらった付録に、そう書いてありました。今も持ってます。その事実を知った時は、本当ビックリしましたよ。まさか、１月に昭和天皇が亡くなるなんて、予想もしてなかったんでしょうね。
今年もコスモでまんぷくをよろしくお願い致します！！
ＢＹ ＭＵＴＵＭＩ