聖☆運動会
沙織「運動会って、やりたいですか？」
おもむろに切り出した。
瞬「どうしてです？」
沙織「考えてみると私、運動会と言う物をした事がないんですよね。」
星矢「それは俺たちだって同じだぜ。」
氷河「聖闘士として各地に送られたからな。」
沙織「ほら、やはり運動会というのは秋の風物詩で燃える闘魂って感じじゃないですか。一度は人生の間で味わっておきたいでしょう？」
瞬「そうですね。楽しそうです。」
沙織「そうでしょう？黄金や春麗さん達も混ぜて運動会をやりましょうよ！」
一輝「俺はやらん。」
一気に話の腰を折った一輝であった。
沙織「どうして？一輝。」
一輝「馴れ合うつもりがない。皆で頑張るとか言うのは面倒だ。」
沙織「そうですね。何か目標がないと、小宇宙を燃やす気も起きないかもしれませんね。ならこうしましょう・・・・・」
沙織がこそこそと耳打ちする。全員納得し、沙織はサガに連絡をとり始めたのだった。
一週間後・・・・・
ムウ「アテナも結構なことを思いつく物ですね。」
サガ「ああ。楽しいような不安なような・・・・」
アテナ沙織から連絡を受けて、闘技場を使って運動会。美穂達も集めての運動会だ。チームは沙織が選出した。
Ａ ムウ シュラ デスマスク 春麗 紫龍
Ｂ アイオリア アルデバラン サガ 星矢 美穂
Ｃ カミュ ミロ カノン 氷河 絵梨衣
Ｄ アフロディーテ シャカ 沙織 瞬 一輝
である。因縁などで選ばれているような気がするのは気のせいだろうか。ちなみに老師は老体の為、除外された。
沙織「皆さん！今日はスポーツマンシップにのっとり、楽しくしましょうね。」
デスマスク「アテナ！賞品とかはないのか？」
沙織「勿論あります！」
カノン「何だ？」
沙織「優勝チームには100万円以内の物品です！一人一つで500万円贈呈です！」
全員「おおお～！」
カノン「ぜって～勝つ！勝ってアテナにＤＶＤ買ってもらう！」
カミュ「私もワイン欲しい。ボージョレヌーボーも解禁になったことだし、3ダースほど欲しい。」
物欲の威力ここに極まれり。まあ、とにかく聖闘士運動会の始まりである。
プログラム１ 百メートル走
アイオリア「百メートルなんて、美穂達には見れないのではないか？」
星矢「そうだよな。アイオリア、お前手加減する気はないんだろ？」
アイオリア「少々おふざけのゲームでも、実力を出さないというのは、相手に対して失礼だ。」
美穂「でも、見れなかったらつまんない・・・・」
沙織「黄金の皆さんに限り、これをつけて走ってもらいます。」
どどんっとだしたのは滅茶苦茶重そうな枷。
沙織「両手両足につけてください。星矢達は別のを用意してます。」
どんっとだしたかなり重そうな枷。
沙織「一般人もいるのに、可哀相ですからね。ハンデをつけてもらいます。」
皆アテナの命令には絶対服従である。黄金も青銅も枷をつけた。
デスマスク「どわっ！おい！何キロあるんだこれ！」
沙織「総量2ｔです。」
デスマスク「なんだと！」
沙織「計算でこれくらいとでたんです。星矢達は1tです。」
アフロディーテ「腕があがらんぞ。」
沙織「これくらいで平均百メートル十六秒くらいです。」
カノン「肩にずっしりとくるな。」
沙織「さあ！誰が走るか決めるのです！」
枷のハンデも考慮してひそひそひそ・・・・・
Ａ ムウ
Ｂ アイオリア
Ｃ 絵梨衣
Ｄ 瞬
と決まった。
沙織「位置について～、ヨーイ、ドン！」
まず飛び出したのはムウ。次に絵梨衣。アイオリアが三番でビリが瞬だ。
アイオリア（お、重い！）
ムウ（テレキネシスで半分体を浮かせて走ってるなんてばれてないですよね）
瞬（僕にはきつい、このハンデ！）
絵梨衣（これなら、頑張れるかもしれない）
美穂達にも見える競技。地面には重さ別の足跡がくっきりついている。
沙織「ゴール！」
一着はちょびっとインチキしたムウ。二番がアイオリア。三番が絵梨衣。ビリが瞬であった。
瞬「ご、ごめんね・・・・・」
一輝「気にするな。俺が取り戻してくる。」
沙織「そうですよ。瞬には少し重すぎるハンデでしたからしょうがないですよ。」
シャカ「何て様だ。線が細いから、体を鍛えないから走れなくなるのだ。聖闘士以下に負けるなんて恥だぞ。」
アフロディーテ「最初でこけたら、最後もこけるという言葉を知らんのか。君が華奢なのは見れば分かるが君の所為でうちの天運は落ちこんだぞ。次はもっとしっかりしてくれよ。」
一輝「俺は思うのだが俺以外でが体がしっかりしてるのっていないんじゃ・・・・・」
シャカ アフロディーテ「五月蝿い。」
一輝「・・・・・はいはい。」
絵梨衣「氷河さん！３位よ！３位！」
氷河「凄いよ絵梨衣さん。瞬を抑えて３位だなんて。」
ミロ「ハンデがあるとはいえ凄い。良くやったな。」
カミュ「見なおしたぞ。結構足速いのだな。」
絵梨衣「いつも、マコトちゃんとか追いかけてるから自然と足が速くなるのよ。」
カノン「流石現役保母。」
春麗「ムウさん流石です。」
紫龍「ああ。汗一つかいてないとは。」
シュラ「俺、ちょっときな臭いような気がするんだが？」
ムウ「物でも燃やしました？」
シュラ「・・・・・・何でもない。」
デスマスク「今のところ一番だな。そのまま突き進むぞ。」
アイオリア「すまない。ムウに負けるとは。」
星矢「良くやったよ、アイオリア。」
美穂「そうよ。2ｔも重量がかかっててそれだけ走れれば凄いわ。」
サガ「この老化している身体で私はもつだろうか？」
アルデバラン「二十八はまだ宵の口だ。まだまだお兄さんだ。」
サガ「そうだろうか？」
星矢「そうだぜ！まだまだ現役だ。」
サガ「私も頑張るか。」
プログラム二番 二人三脚
ミロ「カミュ！俺達の友情パワーで一番だ！」
カミュ「この大きすぎるハンデがなければな。」
ミロ「大丈夫！突っ走れば忘れるって。」
カミュ「お前のテンションについていけるか私は心配だ・・・・・」
デスマスク「春麗、俺と組まないか？」
春麗「え、ええ・・・・・」
紫龍「駄目だ！」
春麗「紫龍!?」
紫龍「こんな奴と走ったら春麗が汚れる！」
デスマスク「ひでえ言いぐさ。」
春麗「紫龍、大丈夫だから。」
紫龍「駄目だ。春麗、俺と走ってくれ。」
シュラ「誘導してるのか？」
紫龍「い、いやそんな事は・・・・・」
ムウ「譲ってやりなさい。数少ない紫龍の告白ですから。」
紫龍「ムウ！」
星矢「俺と美穂ちゃんなら、大丈夫！一位間違い無しだ！」
美穂「もう、星矢ちゃんったら。」
サガ「気が合うのだな、二人は。」
星矢「ずっと前から知ってるからな！」
アイオリア「俺も魔鈴とは随分長い付き合いなのだが・・・・・」
アルデバラン「押しが足りないんだろ。告白するとかしたらどうだ？」
サガ「いっそのこと私が幻朧魔皇拳をお見舞いして、ウェディングベルを鳴らしてもよいが？」
アイオリア「そんな犯罪行為はいらん。」
沙織「誰が私と組んでくれるのかしら？」
シャカ「このシャカが。」
沙織「あら、シャカが？」
シャカ「こんな愚民どもよりは、まともかと。冥界でも一緒だった事ですし。」
一輝「どこをどう迷ってたんだ？普通はカロンのとこにつくはずだろ。」
沙織「シャカが、冥界は私の庭のようなものと豪語したのではないですか。それなのに、まったく、あなたが迷わせなかったら瞬をもっと早く救ってやれたのよ。」
シャカ「申し訳ありません。」
沙織「もういいわ。すんでしまった事だし。折角だけど、あなたと私では身長に開きがありすぎるわ。一輝、一緒に走りましょう？」
一輝「俺と？」
沙織「ええ。瞬は今走ったばかりで疲れてそうだから。」
瞬「頑張ってください、沙織さん、兄さん。」
アフロディーテ「アテナに怪我させるなよ。」
シャカ「もしさせたら今度こそ六道の世界に落としてやる。」
A 紫龍と春麗
B 星矢と美穂
C ミロとカミュ
D 一輝と沙織
瞬「位置について～ヨーイドン！」
ドガタン！
いっちにっさんしっと走ってく中で、思いきり重たい音がした。
カミュ「ミロ！始めの足は左と言っただろう！」
ミロ「いっててええ。」
カミュ「次、間違えるなよ！」
せえのお、いっちにっさんし・・・・ドガタン！
カミュ「お前！リズムを考えろ！何でいきなり十六ビートになるんだ！今の感じだと四ビートだろう！」
ミロ「あああああ、面倒くさい！紐はずすか！」
カミュ「馬鹿！」
星矢「何かあっち大変そう。」
美穂「いつもクールなカミュさんが、額に四つ角マークだして怒ってるわ。」
星矢「もともとそうクールな奴じゃないけどな。」
美穂「ああ！春麗ちゃんに抜かれちゃう！急ぐわよ、星矢ちゃん！」
星矢「ガッテン！」
春麗「大丈夫？紫龍。重くない？それ。」
紫龍「大丈夫。このくらい聖闘士ならわけないさ。星矢も同じハンデだし。」
春麗「美穂さんに追いつけない、紫龍。」
紫龍「無理すると怪我する。ゆっくりいこうゆっくり。」
沙織「アテナとあろう者が、あの二人に負けてるなんて！」
一輝「お嬢さん、靴を考えた方が良かったんじゃ？」
沙織「しょうがないじゃない。ヒールしかないんだから。」
一輝「それが問題なんだと思う。春麗は、ペタンコ靴だし、美穂はローファー。ヒールよりはましだと思う。」
沙織「これなら、乗馬用の靴で来るべきでした！」
一輝「それはそれで嫌だな。」
今回の勝者は星矢＆美穂。次が紫龍＆春麗。次が一輝＆沙織。ビリというか棄権がミロ＆カミュであった。
カミュ「この大馬鹿者が！」
ミロ「なんだよ！俺の所為か!?」
カミュ「当たり前だ！」
絵梨衣「大丈夫ですか？擦り傷が。はい、マキ○ン。」
カミュ「ああ、ありがとう。」
氷河「親友なのに、息が全然あってなかったな。」
カノン「兄弟でも馬と反りが合わないのもいるから当たり前だな。」
氷河「お前らはそっくりだよ。」
美穂「やった！やった！」
星矢「よっしゃ！聖闘士の面目守ったぜ！」
アイオリア「良かったぞ、二人共。」
サガ「息がぴったりだったな。」
アルデバラン「流石幼なじみというところか。」
美穂「幼なじみを連呼されつづけるのは寂しいから止めて・・・・」
ムウ「お疲れ様でした。マイペースでしたね。」
デスマスク「ずっこけてハプニングなんてものを期待したんだがな、俺は。」
シュラ「お前の頭の中でやってろ。」
紫龍「とにかく、二位だ。良かったな、春麗。」
春麗「うん。」
瞬「お疲れ様！兄さん！沙織さん！」
沙織「靴脱いじゃおうかしら。」
アフロディーテ「生足対決するのですか？」
沙織「違いますよ。動きにくいなと思っただけです。」
瞬「沙織さんだけヒール高いもんね。」
シャカ「アテナ。こんな汚い者が徘徊する中、おみ足を地につけるなど汚れます。靴は用意してはいませんが、これをどうぞ。」
沙織「包帯？」
シャカ「ミイラ作りに用いられるという包帯です。何を巻いても腐らず切れず、その身を保ちつづけるという別名オーパーツ・・・・・・」
沙織「ゴメンナサイ、遠慮します。」
プログラム三番 全員による大縄 持ち手はコンピューターが管理
ミロ「御免、カミュ。今度こそ合わせるから。」
カミュ「そうしてくれ。ビリになりたくはない。」
ムウ「私、テレキネシスで微妙に浮かんでいますから、頑張ってくださいね。」
紫龍「おい。正々堂々とやれ。」
ムウ「これは私に備わっている能力。正々堂々です。別にカンニングするとかいうものではないじゃないですか。」
シュラ「立派に反則だと思うのだが・・・・・」
春麗「デスマスクさん、飽きないで頑張りましょうね。疲れたからってわざと引っかかっちゃ駄目ですよ。」
デスマスク「おめえ、観察眼あるな。」
アイオリア「体力勝負だな、美穂大丈夫か？」
美穂「大丈夫よ。星の子学園で、連続一時間マコト達と飛んだ経歴があるわ。」
星矢「そりゃ凄い。」
美穂「だって、負けたくないって意地を張って、疲れ果ててるのに飛ぶんですもの。私にだって意地があるわ。」
サガ「すると最年長の私が一番危険だな。」
星矢「あんたまだ若いから大丈夫だって！」
サガ「いや・・・・ここのところ、足の節々が痛いし、胃の調子はよくないし散々で・・・・・」
アイオリア「苦労しているのだな。」
瞬「沙織さん、だいじょぶですか？」
沙織「大丈夫です。先ほど辰巳に運動靴の手配をさせました。すぐつく筈です。」
シャカ「あの馬鹿に任せて良い事などあるまい。」
辰巳「お嬢様～持ってまいりました！」
沙織「ありがとう辰巳。」
辰巳「どうぞお嬢様。」
一輝「・・・・・・・・お前これは鞄じゃないか！何聞いてたんだ！」
アフロディーテ「ベタ過ぎる。いくらなんでも活字でしか分からないようなミスをするなんて。」
シャカ「耳が遠くなったとしか思えない。もしくはアテナに対する反逆か・・・・」
瞬「今は辰巳のことなんかどうでもいいよ。沙織さんヒールのある靴じゃ危険だよ。」
一輝「棄権するしかないな・・・・・」
D班は棄権した。その競技の最中、D班は別の競技、辰巳抹殺ゲームを始めていたのだった。
ミロ「ほい！ほい！ほい！」
カミュ「上手いじゃないか。」
ミロ「実力を出せばざっとこんなもんさ。」
カノン「いつまで持つことやら・・・・」
氷河「絵梨衣さん大丈夫ですか？辛くなったら言ってください。俺が、ジャンプをバックアップさせます。」
絵梨衣「平気です。大縄跳びは得意なんです。『郵便やさん』では百九十枚拾った事があるという記録があります。」
氷河「凄いな。」
美穂「星矢ちゃん。」
星矢「なんだい？美穂ちゃん。」
美穂「機械がナンだかおかしい。」
星矢「何で？」
美穂「隣を見てよ。春麗ちゃん死にそうじゃない。」
星矢「本当だ。もうつかれきってら。」
美穂「こっちは超スローペースなのよ。だって、立話が出来るんだもの。機械がおかしいとしか思えないわ。」
星矢「そういえばそうだ。おかしいな。」
美穂「遅いわよ、気付くのが。」
春麗「し、紫龍。疲れてきたわ・・・・・」
シュラ「もう百六十回だもんな。疲れがくるわな。」
デスマスク「情けないな。もう少し粘れよ。」
ムウ「春麗、浮かせてあげましょうか。」
春麗「ううん。老師は何時でも何でも正々堂々としろっておっしゃったから。結構です。」
紫龍「正々堂々ってじゃあ銀河戦争のあの大嘘は・・・・？」
今回コンピュータ不良の為、星矢のグループは不慮失格。残り二つのチームは、春麗が足を引っ掛け、Cチームの勝ちとなったのだった。
星矢「ざけんな！コンピューター不良で失格になるなんて！」
美穂「でも良く考えてよ。失格じゃなくたって、回数では十倍近いものがあるじゃない。」
アイオリア「そうだな。我々が二十分で二十回だったのに比べ、春麗達は二百二十回。ミロのところは二百六十回だったものな。」
アルデバラン「俺だって身を縮めて頑張ったのに・・・・」
サガ「私だって老いた身体を鞭打って頑張ったのに・・・・」
アイオリア「サガ・・・・無理しないでこれがおわったらドックに入って検査しろ。」
春麗「ご、ごめんなさい。私の所為で、ひくっ。」
紫龍「春麗、泣く事は無いよ。春麗は凄く頑張ったよ。」
ムウ「そうですよ。一生懸命頑張っていましたよ。その点を私は凄く買いますよ。」
シュラ「そうそう。大切なのは、どれくらい熱意を見せるかだ。春麗は凄く頑張ったよ。」
デスマスク「後春麗がもう少し粘れば良かったんだけどな。」
全員「デスマスク！」
氷河「絵梨衣さん、大丈夫か？」
絵梨衣「大丈夫大丈夫。」
カノン「強いな、絵梨衣。まだいけそうじゃないか。」
絵梨衣「この後は、マコトちゃん達は鬼ごっこを始めるの。それに付き合ったりもするから。」
ミロ「保母って大変なんだな。」
カミュ「そうだな。お前みたいなのが大量にいたんじゃ精神的に強くならなきゃら駄目だな。」
ミロ「かーみゅー」
カミュ「冗談だ。」
シャカ「フッ。ストレス解消になったわ。」
アフロディーテ「くだらんことに薔薇を費やしてしまった。」
瞬「不気味だよ！薔薇の葬列に数珠の葬列。辰巳白目むいてるじゃない！怖いよ！」
沙織「ホラー映画と同じくらい怖いですね。」
一輝「俺の鳳翼天翔でミイラにさせるともっと怖いぞ。」
瞬「やめてください！」
プログラム四番 砲丸投げ
星矢「これは美穂ちゃん無理だから、アルデバランに頼むぜ。」
美穂「一番身体が大きいものね。」
サガ「普段役立たずなのだから、こう言う時こそ役に立ってくれ。」
アルデバラン「お前な・・・・・」
ムウ「シュラ、いってみてはどうです？」
シュラ「俺か？」
デスマスク「俺重いの持ちたくないし頼むぜ。」
紫龍「春麗には無理そうだし。個人では何も出場してないだろ？」
春麗「ごめんなさい、シュラさん。」
シュラ「さっきの雪辱戦だ。頑張ってくる。」
カノン「俺が行って来る。」
絵梨衣「頑張ってね、カノンさん。」
氷河「大丈夫か？」
カノン「大丈夫だ。砲丸投げなんて力技だろ？俺達聖闘士にとって大した物じゃない。」
カミュ「そうかな・・・・・」
ミロ「大丈夫だって、カミュは心配性だな！」
カミュ「お前が無神経のようなだけだと思うが・・・・」
瞬「これは僕には無理ですね。」
一輝「お前の手がつぶれたらどうする。俺がやる。」
アフロディーテ「是非そうしてくれ。私も手に肉刺を作りたくはない。」
シャカ「私も力仕事をして体を壊したくはない。」
沙織「私も女性だから・・・・」
一輝「お嬢さんの理由は納得がいくが、前者二人は聖闘士だろう！お前ら少しはやらんか！」
面倒なので、全員で一気に始めることにした。安全に一人につき二メートルは離れている。
結果・・・・・
アルデバラン、2ｍ。カノン、1ｍ69㎝。シュラ、2ｍ22cm。一輝、2m18cmであった。
サガ「どういうことだ！情けないにも程があるぞ！」
アルデバラン「そんな事言っても。」
サガ「そんな事じゃない！お前は聖闘士だろう！これくらいの砲丸・・・・ん！」
砲丸は持ちあがらなかった。
サガ「何だこの重さは。」
瞬「うわ！凄い。重すぎる。持ちあがらないよ。」
一輝「普通じゃない重さだった。」
カミュ「やっぱり・・・・・」
紫龍「シュラ、良くやったな。」
シュラ「自分でも尊敬する。」
春麗「沙織さん、これどのくらいの重さなんですか？」
沙織「ほら、聖闘士では危なすぎるでしょう？正規の重さでは。ですので、砲丸の重さを600キロにしました。」
全員「・・・・・・・ギネスものだ。」
ビデオにとってさえすれば、世界初、2tの重りをつけ600キロの砲丸を投げるというギネス記録が達成するのに惜しいところであった。
お昼御飯
美穂「はい、星矢ちゃん！」
星矢「ありがとう美穂ちゃん。凄い美味そうだぜ。」
美穂「早起きして作ったの。サガさんたちもどうぞ。」
サガ「私も自分で用意した物がある。美穂、食べてもいいぞ。」
アイオリア「凄い。美味そう。俺なんて握り飯だ。」
アルデバラン「俺もだ。」
サガ「うちにはバカが一人居候してるのでな。」
美穂「そうなの・・・・」
サガ「ああ、もう好き嫌いは激しいし、文句は五月蝿いし、もうやかましいったらない。」
美穂「マコトたちと同じね。人参は嫌とか、ピーマンは嫌いとか我侭ばっかり言って。怒らないと食べないから怒るけど・・・・・・」
サガ「うちの愚弟は幼稚園児並なのか・・・・・・」
春麗「はい、紫龍。お昼御飯。」
紫龍「ありがとう。」
ムウ「流石本場中国の料理ですね。しつこそう。」
春麗「これでも薄い物を選んできたんですけど。」
シュラ「焼売に餃子に唐揚・・・確かに腹にもたれそうだ。」
春麗「ごめんなさい・・・・気がきかなくて。」
紫龍「そんなことはない。春麗のはとても美味しいから。俺、食べるよ。」
春麗「ありがとう紫龍。」
デスマスク「おめえ、自分のはどうするんだ？用意してあるんだろ？」
紫龍「お前らにやるよ。どうせそのつもりだったんだ。」
シュラ「俺は自分のを用意してあるが・・・・・」
ムウ「シュラ、気がききませんね。二人で食べたいといってるのですよ。お邪魔虫は少しでも消えないと。」
シュラ「・・・・なるほど。」
紫龍「ムウ！」
ミロ「かーみゅ！俺の食わないか？」
カミュ「絶対嫌だ。」
ミロ「酷い！」
カミュ「自分の健康を守る為だ。」
氷河「カミュ、俺のは・・・・・」
カミュ「すまないが腹の具合が・・・・」
氷河「一生懸命作ったんですけど・・・・」
カミュ「・・・・・・分かった。」
ミロ「なら、俺のも食ってくれ。親友だろ。弟子に劣るとでもいうのか？」
カミュ「分かった。しょうがない。」
ミロと氷河のをいただく。
絵梨衣「脂汗酷いですよ。」
カミュ「毎度の事だ。心配するな。」
絵梨衣「氷河さん、私も頂いてもいい？」
氷河「勿論。」
カミュ「食べちゃ駄目だ。」
絵梨衣「どうしてですか？氷河さんの料理とても美味しいんですよ。」
ぱくんと絵梨衣が氷河の料理を食べる。
絵梨衣「わあ、美味しい！」
カミュ「嘘だろ・・・・・」
絵梨衣「これは何ですか？」
氷河「西瓜とケチャップの煮込みだ。」
絵梨衣「氷河さん、とても美味しいです。」
ミロ「俺にも食わせろ。」
氷河「いいぞ。お前のも食わせろよな。」
カノン「俺は仲間外れか・・・・？」
カミュ「その方がいい。自分のはしっかり確保しておけ。私は・・・恐らく次で死ぬ。」
カノン「？」
パクパクパクと3人が料理を食べる。カノンは不思議に思いながらもあっちの弁当には手を出さなかった。まともな味覚を持つカミュは自分のを確保しつつ、相手の名誉の為に激不味い弁当を食わざるを得なかったのだった。
沙織「シャカ、それが昼御飯？野菜、生米で足りるの？」
シャカ「足ります。」
沙織「お肉は？」
シャカ「食べません。」
沙織「判らなくもないけど・・・・倒れ無い様にね。」
シャカ「大丈夫です。体は弱くないですから。」
アフロディーテ「アンドロメダがこれを続けたら1週間で餓死するな。」
瞬「悪かったですね。どうぜ僕は体が弱いですよ。」
沙織「でも、お弁当はとても美味しいわ。」
一輝「お嬢さんの超豪華弁当の方は美味くないのか？」
沙織「こんなの金を積めば食べられます。瞬の心がこもった手作りの弁当はその何倍もあります。」
瞬「ありがとうございます。」
沙織「私の弁当は一輝が食べてよろしくてよ。」
一輝「やだ。瞬のがいい。」
プログラム五番 玉いれ
色はAが青、Bが赤、Cが黄色、Dが緑である。
沙織「それではよ～い・・・・」
バタン！
大きな音が響いた。
ミロ「カミュ!?」
氷河「大丈夫ですか？カミュ！」
絵梨衣「どうしたんですか？」
カミュは腹を押さえている。
沙織「どうしたのですか？カミュ。腹痛ですか？」
カミュ「多分・・・・・」
デスマスク「だらしないな。聖闘士如きが腹痛如きで倒れるなよ。」
ムウ「薬は飲みましたか？」
カミュ「飲んだが、あと二時間しないと恐らく効かない・・・・く！」
瞬「何か良くない物が入ってたんでしょうか・・・・心当たりは？」
カミュ「ある事はある。」
ミロ「誰だ！カミュに毒を持ったのは！」
氷河「俺じゃないぞ。」
ミロ「当たり前だ！カミュの弁当に何か悪いものが混入してたに決まってる。殴り込みに行くぞ。」
カミュ「待て・・・・しないでいい。」
ミロ「どうしてだ。ばいしょーせーきゅーしなくては！」
カミュ「しなくていいから・・・・早く病院に行かせてくれ。」
ミロ「病院か！分かった。俺が負ぶっていく。」
カミュ「すまないな・・・・料理の腕以外は本当にいいやつだな。」
ミロ「？何言ってる親友だろう！」
そう言ってカミュを背負って病院に向かったミロであった。
沙織「どうします？氷河、絵梨衣さん、カノン。」
氷河「俺もカミュが心配だ。病院に行きたい。」
カノン「まあ、ついてやっても悪くはない。このままやってもこちらの負けだ。」
絵梨衣「C班は棄権で結構です。ちょっと病院に行って来ます。」
沙織「分かりました。」
こうして三班の対決になったのだった。
星矢「大丈夫かなあ、カミュ。ほいっと。」
アルデバラン「そうだなあ。よい！」
サガ「後で聞いてみるか。ほっと。」
ぴょんぴょん玉を投げ入れていく。
星矢「ん？どうしたんだ美穂ちゃん。」
美穂「ずるいわよ。十五メートルも先に籠があるんじゃ入れられるはずないじゃない！」
星矢「俺達にはちょうどいいけどな。」
アルデバラン「美穂、俺が飛ばしてやろうか？」
美穂「結構です！」
ムウ「春麗、入れられますか？」
春麗「ありがとうございます。大丈夫です。」
シュラ「それにしても、テレキネシスで春麗を浮かばせていれされるとは・・・」
ムウ「春麗には届く筈がありませんからね。」
デスマスク「ち、スカートじゃないから見えないな。」
ムウ「当たり前ですよ。もしもスカートならこんなことしませんから。」
紫龍「相変わらずしっかりしてるな。」
瞬「大丈夫でしょうか、カミュ。」
一輝「大丈夫だろう。病院に行ったんだし。」
シャカ「ライバルが減るのはいいことだ。」
アフロディーテ「そうだな。」
沙織「少しは瞬みたいに思いやりを持ちなさい。あなた達は足りないわ。」
シャカ アフロディーテ「以後自重します。」
勝者はAチーム。言わなくともムウのテレキネシス使用が勝利の理由であろう。
美穂「さっきから負けてばかりね。」
サガ「しょうがあるまい。ムウが春麗を即戦力に使ったのだから。」
星矢「あれ、反則だよなあ。」
アイオリア「しょうがないだろう。テレキネシスでボールを操ったわけじゃなし。」
アルデバラン「反則ギリギリのラインだな。」
ムウ「勝ちましたね。このままいただきますよ。」
紫龍「平気だったか？春麗。」
春麗「大丈夫。ムウさんだから。」
紫龍「そうだな。ムウならある程度の常識くらいはあるものな。女性には優しいし。」
シュラ「俺はないとでもいうのか？」
紫龍「いやいや。蟹がな。」
デスマスク「俺は非常識とでも言うのかよ。」
紫龍「お前が常識だったら世界は天動説だ。」
瞬「負けっぱなしですね。棄権もしてるし、優勝できないかもしれませんね。」
一輝「優勝など関係ない。要は自分で満足できるかが問題なのだ。」
沙織「良い言葉です。ね、アフロディーテ、シャカ。」
シャカ「そうですね。」
アフロディーテ「ただ、それはお遊びだからであって、神々との戦いの場合は・・・・？」
沙織「勝利しかありません。」
アフロディーテ「やはり。」
プログラム六番 借り物競争
星矢「たまにはサガやりなよ。」
サガ「そうだな。楽そうだからな。」
美穂「頑張ってサガさん！」
サガ「まあ、頑張るよ。」
アイオリア「妙なのが入ってないと良いが・・・・・」
デスマスク「はいはい！俺がやる。」
ムウ「あなたがですか？」
デスマスク「俺でてないしな、一つも。」
紫龍「少々邪まなコスモを感じるが？」
シュラ「何を言ってる紫龍。それはお前の勘違いだ。」
紫龍「そうか？」
シュラ「こいつの小宇宙はいつも邪まだ。」
紫龍「・・・・・そうだったな。」
春麗「じゃあ、結婚式に出席した場合でも・・・・・？」
ミロ「かみゅ～～～！大丈夫か!?」
カミュ「ああ、何とかな。」
カノン「それにしてもどうしたんだ？お前の弁当が本当に原因なのか？」
氷河「そうに決まってるだろう。俺達の弁当が悪いのなら俺たちだって病院行きじゃないか。な、絵梨衣さん。」
絵梨衣「そうよ。ミロさんのも氷河さんのもどれも美味しかったわ。だから、違うと思うわ。」
カノン「不思議な現象だな。俺の弁当お前食べてないしな。それにこれはサガの作ったのだし。」
ミロ「自分で作れよ・・・・」
カミュ「自分で作るなよ、お前は・・・・・・」
カノン「まあいいや。俺出てくるよ。あっちサガがでてくるみたいだしな。兄貴との対決だ。」
氷河「ほどほどにな。」
瞬「これ、誰が出ます？」
沙織「私が。」
瞬「沙織さんがですか？」
沙織「経済なら私にお任せなさい。これでもグラード財団の総帥。物の貸し借り、売買は得意分野です。」
シャカ「これはゲームで本当の物ではないのですけれど・・・・」
沙織「黙ってくださいね。」
シャカ「はい・・・・・」
瞬「よーい、ドン！」
沙織、サガ、カノン、デスマスクが、紙に向かって走る。審判は青銅全員で行う。
カノン「よし、一番！何々・・・・なんだと！自分の聖衣だと!?」
実はこれは一番のラッキーカードであった。自分のなら気がねなく借りられる。しかし、カノンは元海闘士で、持ってるのは鱗衣のみ。ジェミニの聖衣はサガのものなので、自分の物はないのだ。
カノン「かくなる上は・・・・・サガ！」
サガに何かあったら聖衣はカノンの物。一時でも気絶させればそれはその時まではカノンの物。てなわけで、戦闘開始であった。
サガ「え・・・・と、私のは・・・・・黄金の羊。神話の事か？んなわけないな。ということは・・・・・」
ちらっとムウを見た。
サガ「ムウを抱えていけということなのか？しかし、大丈夫だろうか・・・消されてしまっては元も子もないが・・・・・」
カノン「サガ～～～！しばらくの間くたばってくれ！」
サガ「カノン!?どうした！乱心か!?」
カノン「期間限定だ！一分気絶してくれ！そうしたらジェミニの聖衣は俺のもんだ！」
サガ「何を言う。そんなことあってたまるか！お前こそ静かにしろ！ムウを抱えるか否か思考中だ！」
カノン「俺だって勝利したいんだ！サガ、行くぞ！」
サガ「仕方ない！こい！」
沙織「さてさて私は・・・・・・・嫌いな・・・・人？」
最悪のテーマである。アンラッキーカードといっても過言ではない。シャカやらアフロディーテなら楽にできそうなものだが。
沙織「・・・・私は嫌いな人などないのですが・・・・決めないと勝てないのですよね・・・・・嫌いな人・・・・蟹もひょうきんで面白いですしね。碌なコトしませんけど馬鹿だからすごい事はできませんし・・・・・」
キョロキョロと見まわす。
沙織「・・・・・・・そうだわ！私が嫌いな人！」
沙織は駆けたのだった。
デスマスク「俺のはっと・・・・・・・アンドロメダの髪の毛一本!?何だこりゃ！」
何度読んでもアンドロメダの髪の毛一本である。
デスマスク「ちょっと待て・・・・・これはリスクが高すぎるだろ!?誰だよこれ作ったの！」
確かに瞬は喜んで一本くれそうだが、その前に大きな燃える壁がある。そう一輝である。こんな馬鹿げたものの為に髪の毛を切るなんて許す筈がない。
デスマスク「しかし・・・・・やるしかねえか！これでも黄金なんだしな！瞬！」
天国か地獄か。答は恐らく地獄であろう。
そうして・・・・・・
一番最初のランナーが持ってきたものは・・・・・
瞬「あの・・・・人ですよ。嫌いなのは。」
沙織「人ですよ。私、この人嫌いなんです。」
紫龍「写真・・・・・・・これは誰ですか？」
沙織「見合い相手。」
瞬「見合いって？」
沙織「辰巳が持ってきたのです！辰巳！どうして断らないのです！」
辰巳「そう申されましても、相手が結城様では・・・・・」
沙織「うちよりも下の財団に諂ってどうするのです！私は物ですか！そんなに安いんですか！」
辰巳「そんなことは・・・・」
沙織「私はアテナですので結婚する気はないし、するなら自分で選びます。辰巳！今度はどうあっても受けるんじゃないですよ！」
辰巳「はい・・・・」
紫龍「いいのか？これで。」
星矢「ま、いいか。どうせ他は続行不可能だしな。」
サガとカノンは両者相打ち。デスマスクは一輝の怒りの炎にギブアップしてしまったのであった。
最終プログラム七番 おんぶ競争
星矢「負けたから、今度は勝ちに行くぞ！」
サガ「なら、確実をとって、私達の誰かが美穂を背負うのが一番だな。」
美穂「星矢ちゃんの方がいいけどな・・・・・」
アイオリア「まあ、星矢でも構わないが。」
アルデバラン「どうする？星矢。」
星矢「俺は全然大丈夫だぜ。」
沙織「そうそう！いい忘れてました。これは黄金のみですよ！」
全員「!?」
星矢「どうする？美穂ちゃんどころか俺も駄目だぜ。」
アルデバラン「しょうがないな。サガをおんぶしよう。」
サガ「・・・・・・」
アイオリア「大丈夫だろう。気絶してるからサガでいい。」
アルデバラン「抵抗しなくて結構だが、俺が最初からひっぱっていかなきゃいけないのか。」
星矢「頑張れよ。」
ミロ「俺がおんぶする！」
氷河「誰を？」
ミロ「カミュに決まってるだろう。親友なんだから。」
絵梨衣「カノンさんは？」
ミロ「こいつは療養が必要だ。静かに寝かせてやろう。」
氷河「確かに何が借り物かは知らなかったがサガに立ち向かっていったからな。」
絵梨衣「ああ、酷い傷。大丈夫かしら。」
カミュ「ミロ、私を置いて行くなよ。落とすなよ。」
ミロ「任せとけ。心配するな。」
カミュ「心の底から心配だ・・・・・」
瞬「あのさ、本当にやるの？」
シャカ「やらねばあるまい。アテナがやれっていうんだから。」
沙織「そうですよ。あなた達も少しは出なさい。」
アフロディーテ「で、私が下なのか？」
シャカ「お前の方が体重が重いだろう。」
アフロディーテ「首しめたら殺すからな。」
シャカ「望むところだ。」
瞬「・・・・・・平和にね。」
シュラ「どうする？」
ムウ「普通に考えて、私とシュラしかいないでしょう。」
春麗「デスマスクさんは死にかけてるし・・・・」
紫龍「少々情けないが・・・・」
ムウ「私とデスでもいいのですけれども、一緒に黄泉平坂に運ばれたらたまったもんじゃありませんし。あなたの場合も同じことです。なら、私とあなたしかないでしょう。」
シュラ「どっちが下？」
ムウ「あなたでしょうね。体重からして。」
沙織「よーい、ドン！」
アルデバラン「さすがにハンデがきついな。」
サガ「・・・・・・・」
アルデバラン「まあ、起きなくて良いから楽だが・・・・」
ミロ「うりゃあああああ！」
カミュ「ちょっと待て！そんな勢いで走ると気分が・・・・」
ミロ「大丈夫か!?カミュ！」
カミュ「ゆっくりしてくれ。まだ体調が万全じゃない。」
ミロ「分かった。ゆっくり歩いていこう。」
シャカ「ほら、抜かれてるだろうが。早く走らんか。」
アフロディーテ「貴様は楽で良いな。私など、貴様の錘の分まで背負っているのだ。ぎっくり腰になりそうなんだぞ。」
シャカ「関係ない。貴様も薔薇作りに精を出して他のことには無頓着だからこのように体力に差がつくのだ。」
アフロディーテ「シャカには言われたくない。私よりも軽い栄養失調が！」
ムウ「平気ですか？」
シュラ「何とか・・・・」
ムウ「テレキネシスで浮きましょうか。」
シュラ「いらん。正々堂々とする。邪魔するな。」
ムウ「あなたには卑怯は似合いませんね。分かりました。ぎっくり腰にならないように注意してくださいね。」
シュラ「もう・・・・・なってる。」
結果は、一位がアルデバランとサガ。二着がアフロディーテとシャカ。三着がシュラとムウ。ビリがミロとカミュであった。
星矢「お疲れ！」
美穂「偉いわ！」
アルデバラン「最後で名誉回復だな。」
アイオリア「サガは大丈夫か？」
サガ「・・・・・あ・・・ここはどこだ？」
アルデバラン「良かった、大丈夫か！」
サガ「!!・・・・・・」
美穂「あれ？」
星矢「また気絶したか。」
アイオリア「ショックが強すぎたのだろう。」
シャカ「本気にならないから二位ではないか！」
アフロディーテ「私は本気だ！何も知らない癖にしたような口を利くな！」
シャカ「やかましい！」
アフロディーテ「ほざけ！」
瞬「・・・・・喧嘩は駄目だよ。」
シャカ「喧嘩ではない！」
アフロディーテ「率直な意見だ！」
沙織「しかし、私闘はいけません。分かってますね。」
アフロディーテ シャカ「・・・・・・はい。」
カミュ「ご苦労だった。」
ミロ「カミュ、体調大丈夫か？」
絵梨衣「まだ、本調子でないから・・・・・」
氷河「病院での薬まだ飲みますか？」
カミュ「いや、大丈夫だ。ありがとう。」
カノン「・・・・俺のことも少し心配しろよ。勝手に家族してるんじゃない。」
シュラ「すまん。」
ムウ「いえいえ。あなたは十分頑張りましたよ。ぎっくり腰は大丈夫ですか？」
シュラ「休めば・・・・」
春麗「お飲み物はいかがですか？」
シュラ「貰おうか。」
春麗「はい、どうぞ。」
シュラ「ふぅ・・・・生き返る。」
春麗「特製のハーブティーです。ぎっくり腰にも良く効くと思いますよ。」
シュラ「ありがとう。蟹にもあげたらどうだ？」
春麗「あげたんですけど、好きじゃないって。」
紫龍「アルコール漬けの身体には合わないとさ。」
シュラ「蟹のアルコール漬けか・・・・・」
沙織「結果発表です。勝者はＡチームです！」
拍手が送られる。
沙織「それでは欲しい物を言ってください。」
ムウ「本当に良いのですか？」
沙織「ええ、女子に二言はありません。」
ムウ「それじゃ、トンカチを・・・・・」
沙織「あら、そんなのでいいの？」
ムウ「できましたら、叩く部分をダイヤで作ってくれると嬉しいのですけど・・・・」
沙織「・・・・・・何カラットでしょう。」
ムウ「さあ。」
沙織「しょうがないですね。いいですよ。」
シュラ「俺は・・・・・えと・・・・」
沙織「遠慮しないで。ムウのようでいいのですよ。」
シュラ「じゃあ、瓦を十万枚ほど。」
沙織「うんうん。たまにはそう言う風に贅沢をいうべきです。瓦如きお安いですよ。」
シュラ「ありがとうございます。」
沙織「蟹は何ですか？欲しいもの。」
デスマスク「現金。」
沙織「次です。」
デスマスク「無視かよ！」
沙織「紫龍は何ですか？」
デスマスク「ちょっと待てアテナ！俺には!?」
沙織「心が豊かでない者に褒美はありません。」
デスマスク「ひでえ！」
沙織「・・・・・しょうがありませんねえ。」
デスマスク「くれるのか？」
沙織「六法全書を上げましょう。」
デスマスク「いらんわ！」
紫龍「俺は別に欲しい物は・・・・・」
沙織「よし！新婚旅行！決定！」
紫龍 春麗「え！」
沙織「宇宙旅行のチケットがあるのですよ。二人分。あの馬鹿見合い相手に贈られてきたのですが。私いらないので、あなた達が楽しんで来てください。」
春麗「そんな！」
沙織「じゃあ、婚前旅行でもいいですよ。」
春麗「あの・・・・老師にも意見を聞いてみないと・・・・」
沙織「春麗さんの結婚相手は紫龍に決まってるでしょう？」
紫龍「えっと・・・・・」
沙織「たまには羽を伸ばしてらっしゃい。」
紫龍「ありがたくいただきます。」
春麗「あの・・・・じゃあ、紫龍お借りしても良いのですか？」
沙織「紫龍は春麗さんの物ですよ。心配しなくて良いですよ。」
春麗「じゃあ、紫龍と一緒に行かせていただきます。これ、私のお願いにします。」
沙織「うんうん♪さて、皆さん今日はお疲れ様でした。とても楽しかったです。運動会、来年またやりましょうね。」
星矢「これ、運動会だったんだな。」
瞬「途中でなんだか忘れてたよ。」
氷河「体力の限界に挑戦してたようなものだからな。」
絵梨衣「日も暮れましたね。」
アルデバラン「そうだな。俺達何やってたのかわからないな。」
アイオリア「ヘンな事に強制的に足つっこまされた珍競技に振りまわされただけのような気がする。」
こうして、運動会に見えない運動会は、少々のハプニングもあったものの、無事に終了したのだった。
あとがき
遅くなってすみません！かくのが大変だったんです。書いてはみたかったけれどもかいてみたら大変で！全員書くのも大変！これだけ遅くなったのも久し振りですね。洸様、こんなのでどうでしょうか。長くなってしまいました。飽きないと良いのですけど・・・・ギャグなのでミロがいつもより派手です。カミュが哀れです。蟹も哀れです。ムウは最強です。シャカはアテナに従順です。
ＢＹ ＭＵＴＵＭＩ