最後はやっぱこうなるっ！

沙織「皆さん、本当にありがとうございました」
サガ「いえ、いろいろ不祥事を起こしてしまって大変申し訳ありません」
沙織「私の方こそ、皆さんに負担を強いてしまって申し訳ありません。サガ、愚かな私を許してください」


ア、 アテナがおかしい・・・・。


デスマスク「おい！何か悪いものでも食ったんじゃねえのか！」
沙織「そんなことはありませんよ。私は極めて正常です」


極めて異常に見えるんだけど。


沙織「皆さん、今日までグラードパークを盛り立ててくださってありがとうございました。おかげさまで温泉は大盛況。かなりの利益となりました」
ムウ「それはおめでとうございます。私達もがんばった甲斐があったものです」
沙織「今日でグラードパークもおしまいとなります。この一月、よく尽くしてくれました。サガ、これを」

ズシッ

サガ「アテナ・・・これは？」

沙織「少し早いですが、お年玉です」

サガ「ええっ！いただけません、こんなもの！」
沙織「無給などと、裁判所に提訴されてもおかしくない所業をあなたたちは許してくれました。せめて、こういう形でお返しをさせてもらわないと私の気がすみません」
シオン「アテナ！お言葉ですが、こやつらは、ホストクラブ、マッパ事件とアテナの名を貶めるようなことしております。寛大すぎるのではありませんか？」
沙織「そもそも自発的にやりたいと言ったことではありません。全ては私が有無を言わせず命令したことにあります。シオン、あなたも彼らをよく見守ってくれました。感謝しています」
シオン「アテナのお言葉、大変嬉しくございます。それだけで満足です」
アテナ「受け取ってくださいませ。私には、お金しかないのですから」
シオン「そんなことはございません。我ら、アテナのお優しい言葉だけで十分です。なあ、皆！」

デスマスク「いや、俺、もらえるなら金欲しい」


スターライトエクスティンクションッ！！


シオン「皆のもの、十分だなっ！？」
全員「は、はい！」
シオン「ということですので、それはそちらへお納めください」
沙織「・・・ありがとうございます。あなたたちみたいな聖闘士を持って私は本当に幸せです。ですが、何か骨休めをさせてあげなくては。そうです！グラードパークをあなたたちに開放します。思う存分使ってください」
カノン「え、いいのですか？」
沙織「ええ。貸切にします。シオン、これはご褒美です。受け取ってくださいますね？」
シオン「ご褒美ならば、喜んで頂戴いたします」
沙織「よかった。来年もよろしくお願いしますね。あなた達を信頼してますよ」
全員「ありがとうございますっ！！」



解散し、皆が散り散りになった時のこと。
ムウ「アテナ、例のお約束のことですが・・・」
沙織「ああ、アレのことですね？」
ムウ「あれは、始める時のお約束ですから、頂いてよろしいですよね？」
沙織「ええ、もちろんです。黒字になりましたから、利益の半額、あなたに差しあげます」
ムウ「よかった。赤字になったら、自分で払わなくちゃいけないと思って必死だったんです」
沙織「ふふ、リー○ンやト○タになることは避けられましたね。お疲れ様でした」
にこりと微笑むと、沙織は立ち去ったのだった。













貸切状態にして数時間後・・・
星矢「沙織さんっ！！やばい！！」
沙織「そんなに慌ててどうしたのですか？星矢」


星矢「グラードパークがない！！」


沙織「はいっ！？」
星矢「俺達も入ろうと思っていったら、サラ地状態なんだよ！あれだよな、速攻潰したってわけじゃないんだよな！？」
沙織「ええ、今日は黄金聖闘士に解放していますよ」
星矢「ってことは・・・・異次元のどっかに行っちゃったってことだよな！？」
沙織「・・・・・ありえますね」
星矢「俺達、テレポートとか身につけてないよ。どうやって助けたらいい？」
沙織「私が助けるしかないでしょうね。心配する必要はありませんよ。彼らも聖闘士。滅多なことじゃ死にません。星矢、あなた達は別のテーマパークで遊びなさい。グラードパークは私が面倒みますから」
星矢「そっか！ありがと！よろしく頼むな！」
ホッとしたように微笑むと星矢は駆けて出て行った。


沙織「私の慈悲が足りなかったのでしょうか・・・？」


いろいろ心がけてみたが、どうもヒルダのような平和とは無縁のような気がする。私とヒルダと何がどう違うのだろうか。


助けるか、見捨てるべきか。



激しく葛藤する沙織なのだった。



END

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