続・日本戦争

ジークフリート「いいかげんやめてもらえないか。」
ハーゲン「頭が痛くなる。」
今日の朝食。
ポタージュスープ
サラダ
パン
スクランブルエッグ
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納豆である。
バド「文句あるのか。」
フェンリル「すばらしいアロマがわからんのか。」
ジーク　ハーゲン「さっぱりだ。」
茨城VS関西の確執と軋轢は深まる一方であった。茨城系アスガルド人のバド、フェンリル、トールと、関西系アスガルドのジークフリート、ハーゲン。
フレア「お姉さまぁ。」
ヒルダ「まあまあ、食べ物に文句を言ってはいけません。」
フレア「・・・・・それはそうですけどぉ。」
フレアも関西系に属する。ヒルダも関西系なのだが、公平と慈愛をモットーとするので中立の立場である。
アルベリッヒ「哀れだな、好き嫌いがあるというのは。」
ミーメ「好き嫌いのレベルじゃないんじゃないか？」
シド「トラウマだな。」
アルベリッヒは茨城より、ミーメとシドは関西よりだが、別に拒否するほど嫌いではなく、パクパク食べている。
ジークフリート「・・・・・・死ぬ。ガス中毒で。」
ハーゲン「窒息する。」
マジで死にそうな二人。ワルハラ宮の食堂にたちこめる納豆の香りに心底まいっている。
アルベリッヒ「あの、ヒルダ様。」
ヒルダ「なんですか？アルベリッヒ。」
アルベリッヒ「お願いがあるんですけど・・・・・」
ヒルダ「なんでしょうか。」
アルベリッヒ「研究室をいただけませんか。」
ヒルダ「研究室・・・・ですか？」
アルベリッヒ「ええ。我々の納豆作りもかなりのものですし、いつまでも適当な場所で作るのもなんだなと思いまして。納豆作り専用の部屋を欲しいのです。」
ヒルダ「はあ・・・・ワルハラ宮には部屋がいっぱいありますから使っても構いませんけど、部屋をもらってどうするのです？」
アルベリッヒ「量産体制をとろうと思いまして。」


ジーク　ハーゲン「絶対反対！！！！」


アルベリッヒ「はあ？」
ジークフリート「そんなこと近衛隊隊長の私が許可せん！」
アルベリッヒ「かんけーねーよ。俺は近衛と無関係だし、こいつらだって近衛じゃないから。」
ハーゲン「ならば、神闘士副隊長として反対だ！」
アルベリッヒ「誰が神闘士に隊長ができたよ。しかも副ってやっぱ万年二番手どまりなんだな。で、一番手は誰だ。ジークフリートか？それは許さん。一番は俺だ。」
ジークフリート「これ以上腐れ豆を作るな！」

カーン！！
ただいまから、茨城VS関西の対決が始まる。

トール「納豆のどこが気持ち悪いんだ？藁づつを開く時に香る土の匂い。恍惚とするアロマ。糸をひくその姿はまるで絹糸。」
ハーゲン「どこが！藁づつを開くときに香るアンモニア。気絶するほど香るトイレの匂い。糸をひく姿はまるで鼻水。」
フェンリル「小さな豆はいっそプリティーで、納豆菌のネバネバは薄いベールを思わせる。ぐるぐるまわすと現れる白い糸はいっそ愉快でこちらを楽しくさせてくれる。」
ジークフリート「豆の色とは思えない茶色はいっそ不気味でネバネバは化け物のよだれのよう。ぐるぐるまわると現れる白い糸はいっそタンの集合体でこちらを不快にさせる。」
バド「食卓を質素にいろどり栄養も豊富。なくてはならない存在。それは納豆。N・A・T・T・O。ナットウ。」
ハーゲン「食卓を汚らしく下劣化し、栄養が豊富ということでのさばり放題。なくていい存在。それは納豆。」

ジークフリート「どうしてそこまで惚れこむ！」
バド「どうしてそこまで憎むんだ！」

両者一歩もひかない！これは長引きそうだ！

トール「人の好きなものをそこまでけなすとは！お前らは野蛮だ！野蛮人！」
フレア「なんてこというの！」

さあ、関西系のフレアが前にでてきたぞ！

フレア「こっちは毎日毎日その腐れ豆の匂いをかがされてノイローゼよ！何で毎日食べるのよ！こっちのやんなる気持ちも置いといてハーゲンを野蛮人扱いするなんて！そっちこそ野蛮よ！ていうかトールは地上代行者の妹すら手荒に扱って、氷河には拷問するし、脳味噌あるの脳味噌！本場の野蛮人よ！」

野蛮人に本場もばったもんもあるのだろうか？

トール「悪かったですね！野蛮なんて言われなれてるし、そういう生活だったんですから野蛮もしょうがないでしょう！」
フェンリル「我々を野蛮扱いするなら、もう二度とカレー南蛮は食べないでください！」
フレア「なんで！？」
アルベリッヒ「南蛮とは南の野蛮人という意味です。野蛮が嫌いなフレア様はカレー南蛮も鴨南蛮も食べるのは苦痛かと・・・・・」
フレア「いや！食べる！」
バド「じゃあ我々を野蛮人扱いしないでください！」
フレア「じゃあ、納豆を食べるのやめて！」
トール「嫌です！」

まったく収拾がつかなくなってきたぞ！勝負はどうなるのか！

アルベリッヒ「ならば、実力で勝負だ。」
ジークフリート「いいだろう。一度本気でやってみたかった。」
ヒルダ「ちょ、ちょっと二人とも喧嘩はいけませんよ。」
アルベリッヒ「ヒルダ様、これは納豆の存亡を賭けた戦いです。邪魔をしないでください。」
ジークフリート「我々の安住の為に。ヒルダ様、お許しください。」

どこっ！
ばき！
ずかずか！

アルベリッヒ「はーーーーーはっは。俺達の勝ちだ。」
トール「勝って当然って気もするがな。」

関西側　ハーゲン　ジークフリート　フレア（足手まとい）
茨城側　アルベリッヒ　バド　フェンリル　トール

多勢に無勢とはこのこと。いくら実力あったところでこぶつき＋味方がいないんじゃ勝てるはずない。
ジークフリート「く・・・・」
ハーゲン「負けた・・・・」
トール「さあ！納豆を認めろ！」
アルベリッヒ「待て、トール。」
トール「なんだ？アルベリッヒ。」
アルベリッヒ「いい考えがある。」

ごにょごにょごにょごにょ。

トール「オー、ナイスアイディア！」
アルベリッヒ「イエース！」
ジークフリート「な、何をする気だ。」
ハーゲン「殺す気か！」
トール「ちょっとね。」

トール先生、アルベリッヒ先生、バド先生、フェンリル先生による納豆講義
生徒：ジークフリートくん、ハーゲンくん、フレアちゃん
１． 納豆の歴史
２． 納豆の作り方
３． 納豆のうまみとは
４． 納豆を食べよう
５． 納豆を主食にしよう
６． 毎日納豆を食べよう
７． 納豆漬けの毎日

延々と講義を続けた。その結果、三人は納豆を食べられるようになった。

ある日の朝食
トール「今日の朝食は何かな〜、ぐ！」
フェンリル「う！」
アルベリッヒ「げ！」
部屋中納豆の香りだった。好きな香りではあるが、かなり強烈である。もっと強烈なのは、そんな中ジークフリートとハーゲンとフレアが笑いながら席についていることである。
アルベリッヒ「お前ら、大丈夫なのか？」
ジークフリート「今日はな、特別にシェフに頼んで納豆料理を頼んだんだ。」
バド「納豆料理？」
ハーゲン「そう！納豆から始まって、納豆ふりかけに納豆味噌汁、納豆サラダに納豆のあげもの、納豆ステーキ、納豆ジュース。」
フレア「納豆の香水に納豆のファンデーション、納豆のパック。納豆づくしなの。」
ジークフリート「納豆はすばらしいなあ！」
ハーゲン「なんたってNATOと一字違いだからなあ。」
フレア「ラヴ、納豆様。」
あはははと笑いあう三人。

アルベリッヒ「ちょっと洗脳が効きすぎたか？」
バド「納豆好きを通り越して納豆気狂いになってしまった。」
フェンリル「むしろ怖くなってきたぞ。」
トール「あれならまだ嫌いだった方が良かったかもしれん。戻せるか？」
アルベリッヒ「無理だな。」
もりもり納豆を食べながらちょっと困っている四人。しかし、もっと困っているのは


ミーメ「ヒルダ様大丈夫ですか？」
シド「死なないでください！」
ヒルダ「ひゃいほーふでふよ〜」
残るただ一人の関西系、ヒルダであった。


あとがき
日本戦争の続きです。納豆って好き嫌いが分かれますよね。ちなみに私は大好きなんですが。くさくない納豆なんて納豆じゃないと思ってます。実はまだ続きます。納豆狂いになったワルハラ宮はこれからどうなることやら・・・・・

BY　　MUTUMI